水と体のかかわりについて

西藤皮膚科・院長・西藤先生
昭和61年、藤田学園保険衛生大学卒業
同大学病院・福岡大学病院・国立福岡中央病院を経て
平成5年、福岡市東区雁の巣に西藤皮膚科を開業。


記者:
アトピーなどの皮膚病に生活の中の水が大きく関わっていると思うのですが、先生が実際現場で患者さんと接していらっしゃる中で、水がどういう風に影響しているとお考えでしょうか?

先生: そうですね。とにかく、皆さんが良く知っているのは水道水とかプールの水に入っている塩素でしょうね。雑菌やばい菌などが人体に悪影響を及ぼさないように殺菌の為に入れるのですが、濃度はだいたい0.2ppmくらいが正常で、都市によっては0.5から1ppmくらいになっているところがあります。だから、そういうところで基準値を超えた分は無意味な塩素になりますね。それでも普通の人はなんとも無いのですが、アトピーの人などは、お風呂をその水で沸かすわけですから、それに触れることによって、刺激されてかゆくなります。しかも、普通の人と違って皮膚も塩素がどんどん入ってしまう・・・弱いところの普通に人の倍くらいの塩素が入るという事になれば、またそれでかゆくなってくるわけです。そういうことが、今一番患者さんたちと勉強したり、またマスメディアを通じてみなさんが一番知っているアトピーと水のかかわりということでしょうね。

記者: それは、アトピーの方でなくても影響を受けているのですか?

先生: アトピーの方でなくても刺激はうけています。トラブルを起こさないだけです。中には1ppmとか塩素が入っている所で、アレルギーを起こした人もいるみたいです。

記者: 水道水に含まれているトリハロメタンについてはどうでしょう。

先生: 一般には発癌性物質として知られていますが、やはり皮膚を傷つけたりして一緒に入ってきますから、そちらの方からも悪さする・・・悪いものであるという事もなきにしもあらずでしょうね。

記者: 今は水が悪いと言われて、ミネラルウォーターや浄水器などの人気が高まっているのですが、先生が体に一番いいと思われる水というのはどういう水なのでしょうか。

先生: 昔でいえば湧き水で代表されるように、山から沸いた水が上流から下流にずっと流れてきて川になりますね。その時に水はただ流れるのではなくて、途中で色々な石がありますね、大きな石がですね。その磁石が磁力を発しているわけです。エネルギーをですね。その中を流れることによって水の分子が変わっていくというような現象が起こっています。昔の人はそういうものを飲んでいたという事実がひとつありますね。だからアトピーなんか・・・といってこの頃はそんな病名はなかったかもしれないけど、かゆい・・・掻痒性の疾患というのは少なかったと思います。まあそれだけじゃありませんけど、ただ水としての立場から言えば、そういうミネラルなどが体に入っていたというのがありますね。ミネラルは体にいいからといっても、体の中に入って吸収されるに至るまでは、胃から十二指腸、小腸、大腸という過程の中で、分子が小さくないと吸収されません。あまりに小さくなる必要はありませんが、ある程度、腸が吸収できる大きさがあるわけですから、吸収できる大きさでないと、全部うんちなどに出ていってしまうわけです。それはビタミンも同じです。だから、今の水からもある程度はミネラルが入っているかもしれないけれども、昔の水のようではないという事です。昔は湧き水だったからミネラルが入った水が自然のなかにあったけれども、今はミネラルウォーターのようなものを作らなければ、ミネラルという人間に必要なものが水からはとれなくなったということでしょうね。ただ厳密に言うと、ミネラルウォーターの「なんとかの水」とかにも塩素が少し入っているみたいですけどね。要はミネラルなどを接種するためには、今度はミネラルとかの大きさにかかわってくるということになりますね。浄水器が塩素を除くというのはわかっていますし、塩素が除ける浄水器はどこにでもたくさんありますけど、その水をどういう風に体に必要なものとして利用するかということは次のステップになってくるわけですね。

記者: ミネラルを体に取り込むためには分子を小さくするということでしたが、浄水器の機能からはどう思われますか?

先生: 塩素を少なくするとか、不純物を除くということとは少し違うと思うんですけど、それは外部からの刺激を少なくするだけのことですね。それをさらに利用することはできないんですね。だから阻止するけど、活用はできないということですね。

記者: 活性酸素と活性水素についてはどうお考えですか?

先生:

活性酸素も皮膚とか細胞を傷つける因子のひつつですが、それも塩素と同じで、原因のひとつであって、(除去することは?)悪いものを寄せ付けないついう防御のひとつ。それは栄養・・・体に必要なものじゃなくて害ですから阻止すべきですが、塩素と同じようなシチュエーションじゃないかと思いますね。人間には活性酸素を除去するSODというのがあるんですけど、そういうのがある人とない人と個人差があるわけですから、それは生体にある防御の問題でしょうね。人間の中の酸素ですから、そういうふうなものを・・・水とは関係なくして(?)・・・水にはそういう作用はありませんから、酸素を外部から入れる・・・それもさっきの水の分子の話に関係するんですけど・・・酸素においても吸収・排泄の問題がありますからね。そういうものをいかに体に吸収させるかということですね。「はい酸素です」といっても吸収されなければ排泄されますから、なんでもかんでもとはいいませんが、やはりかなりの部分で分子というのは非常に大事になってくるんじゃないですかね。それは事実ですね。それをどういう風に入れさせるかというのが最大の・・・水にしてもミネラルにしてもビタミンにしてもそうじゃないですかね。だから話は戻りますが、活性酸素の問題にしましても、体に対する悪影響を除去するというシチュエーションといえますかね。除去と必要とはちがいますからね。


記者: 今、市販で売られているミネラルウォーターの分子とかは・・・

先生: まあ、クラスターというのですが、水分子がかなり細かくなっているという感覚はあるのですが、どれくらいの大きさがいいという測定値になると、いろいろな調べないといけないでしょう。市販のミネラルウォーターが、そういう点に関しては、普通の水よりミネラル分などを吸収できる状況であると思います。ただ、ちょっと塩素が入っているということは懸念されることではあるんですけどね。

記者: 市販のミネラルウォーターの」中に塩素が入っているという事ですか?

先生: ええ、入っているみたいですね。それと最近はいろいろ自然の水みたいなのがでてますね、ミネラル水でなくても、今、いろいろな技術を駆使しながらですね、厚生省に許可を取るまで苦労がかかるようです。それはみんなクラスターの問題をいかに解決するかでしょう。それはミネラルとかを細かく砕いて、吸収しやすくして、いかに多く体の中に入れるかということでしょうね。ただそれにはお金をかけなくちゃいけないのです。ぼくも水道にそういう機械を、いろんな人と協力しながら研究して、いま患者さんにその水をあげてますけどね。ただ、いままだ研究段階です。

記者: それは飲み水ですか。

先生: ええ、もちろん飲み水です。ふつうの水道水を変換しているのです。でもいろいろなものがでているからどれがいいのかわからない。それでいいのか、どういう風な技術でどういうふうにミネラルを体内に取り込ませるかですね。

記者: 飲み水としてではなくて、たとえばお風呂などでシャワーがくさいとか、臭うとか、皮膚にあてるとぴりぴりするとか、そういうことが最近よくいわれてますけど、それはやっぱり塩素が入っているからですか。

先生: ええ、それもさっきもいいましたけど、普通の人の皮膚の細胞の間隔というかすきまですね、アトピーの人はもう掻いてますから非常に荒れています。

記者: 大きくなってる?

先生: はい。ということはそれだけ入るってことですかね。刺激をうけやすくなりますね。ひとつはね。

記者: 臭いっていうのは何の臭いですか。

先生: そうですね。ちょっとその辺はくわしくないのですが・・・塩素の臭いですかね。塩素自体は無色透明で無味ですが、無臭じゃないですからね。カルキの臭いはありますが、何か別のカビ臭いというか、風味のような臭いはあるような感じはしますね。そういう風な問題なのか私はちょっとその辺は不勉強で・・・臭いに関しては自信はないんだけど、刺激に対しては確かにありますね。だから皮膚に塩素を残さないって事が必要なわけですけどね。すきまがあればいっぱい入っていきますけどね。だから塩素を除去するということは悪いものを除去するということだから入浴などでは意味のあることですね。

記者: 先ほどの話の中でほんとは自然の水を飲んで、ミネラルなどをとるのが一番いいとおっしゃったんですけど、今なかなか生活の中でそれは難しいですよね。かりにそういう良い水を飲んでいた方が通常の水道水をのんで急に体に支障をきたすというか影響をうけるということがありますか。

先生:

あります。急にこっちの水道水を飲んで、体の不調を訴える人がきて、例えば下痢をする人がおります。それはふつうの無農薬栽培の食事をしていた人が、防腐剤・着色剤入りの食事を初めて食べた時に下痢する事があるのと同じような症状ですかね。確かにあります。


記者: 塩素を除去した水を飲んでいた人が、普通の水道水を飲んで影響を受けるということは・・・

先生: う〜ん。今まで、そういうことを想定してかんじゃさんに聞かなかったから気が付かなかったのですが、あり得ない事ではないと思います。過去には水道水をのんでいたわけで、ずっと昔からじゃありませんから大丈夫と思いますね。かりに1ppmとか2ppmとかを急激にがぶがぶと飲んだとしたらわかりませんけどね。徐々に濃度があがっていったとしたら、ほとんどの人はそうしたことはないと思います。でも、関東の方で1ppmとか2ppmとかあるそうですからね、あり得ない話じゃないです。
 
きょうはどうもありがとうございました。

 

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